オフィスの華(令和版)~若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係~
アフターデート~祐早斗side~
俺はシンガポールに赴任している間に、知り合いのフレンチレストランは人気店となり、予約は三ヵ月先まで埋まっていた。

俺は強引に頭を下げて、予約を取った。
何としても行かないと。
昨日の今日はかなり横暴だと思ったが、彼女の都合を考えず、つい押し通してしまった。

「本日のスケジュールですが…」

栗原は俺のデスクも前に立ち、今日のスケジュールを読み上げていく。

電話するとは言ったが…定時に仕事を終わらせて、華とディナーデートするとは言ってなかった。

本日も詰まったスケジュールだな…

俺は頬杖を付き、適当に訊いていた。

「アフターは・・・」

その言葉に反応し、反論する。

「今日のアフターは個人的な先約がある。キャンセルしてくれ。栗原」

「急に言われても困ります!!社長。昨日の夕方、明日のスケジュールを確認した時、変更する必要ないと仰いましたよね」

「そうだったか?」

忙しなくて、何をしていたか全く記憶にない。

「ドタキャンは困ります!!」

栗原も激しく食い下がる。

抑揚のなかった彼の声に焦りの感情が篭っていた。

「こっちもドタキャンは困る。何とかしてくれ。栗原」



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