オフィスの華(令和版)~若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係~
ディナーの後は・・・
私が昼休憩から戻ってすぐに、デスクの内線が響く。相手は栗原さんだった。

「はい、経理課の染中です…」

――――秘書室の栗原です。今朝、社長から訊きました。今日、デートするようですね。経理課は今忙しい月次決算に追われてるのに、大丈夫なんですか?

栗原さんが私の仕事を心配して、内線を掛けて来た。

「まぁ、大丈夫です」

――――そっ。そのデート俺も同行するからよろしく


「えっ?」

――――お兄さんに君が相馬社長とデートするって言ったら、俺に仕事の依頼をして来て…

「兄は栗原さんにどんな依頼したんですか?」

私はくぐもった声で問い返す。

――――君の過去の恋のトラウマを知ってるんだ…だから、心配してのコトだと思う…相馬社長が本気かどうか知りたいんだよ。その材料集めをして欲しいとのコトだ。


「・・・」

――――とう言うコトなので…よろしく…染中さん

私は兄のコトは何一つ知らないのに、兄は私のコトを全て知っていた。

そして、栗原さんに仕事を依頼して来た。
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