オフィスの華(令和版)~若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係~
次々と運ばれるコースも料理も美味しく、デザートまでしっかりと胃袋に収めた。

祐早斗さん達は私の為にタクシーを捕まえてくれた。

あの夜の続きを考えて、勝負下着を身に着けていたけど、祐早斗様の目に触れるコトはなかった。

まぁ、隣には栗原さんが居るし、仕方がないか。

「今夜はご馳走様でした…」

「ん、あ・・・華の美味しそうに食べる姿を見て…嬉しかったよ…また、今度誘う…また、店にも足を運ぶし、電話もメールもするぞ!!」

「はい」

「だから…俺以外のオトコに目を奪われるなよ。華。約束だ」


祐早斗様は私と指切りをした。

この間は大胆に首筋にキスマークを付けられ、今夜は、指切りか…
指切りしたかと思えば、両手で優しく私を手を包み込んだ。
私よりも大きな手。

生まれた時から父親の居なかった私は彼の大きな手に包容力を感じた。

「タクシーの運転手がこっちを見てますよ…」

私達は栗原さんの言葉で我に返った。

互いに手を離し、私はタクシーの後部座席に乗り込み、二人に手を振る。
私を乗せたタクシーは二人から離れていく。

――――私は…祐早斗様がスキ・・・
でも、この恋に未来はあるのかな?
< 99 / 245 >

この作品をシェア

pagetop