【完結】イケメンモデルの幼なじみと、秘密の同居生活、はじめました。
きみのことを守るため
それから週末まで、美波は学校を休んだ。
北斗が「そうしたほうがいい」と言ったのだ。
「学校でなにか危ない目にあわされるといけないから」
その言葉に、美波はぞくりとした。
でも実際にそういうことが起こる可能性はじゅうぶんにあるのだ。ありすぎるくらいだ。
それにもっと怖いと思ったこと。
「マスコミが来るかもしれない」
北斗が静かな声で言ったこと。
北斗は人気モデルとはいえ、テレビなど大きなところには出ていない。
だから大人や世間を巻き込んだスキャンダルになる可能性は低い。
でも、面白おかしく書きたてるネットニュースなどには狙われてしまうかもしれない、と。
そして学校を休んでいる間、実際に一度、起こった。
夜、訪ねてきたひとがいた。
だがお父さんやお母さんにも話したのだ。
北斗が、同じように。
そのためにお父さんが出てくれた。ドアは開けなかったけれど。
「話を聞かせてくださいよ」と言っているのがかすかに聞こえて、美波はリビングのドアからそっと顔だけ出して、それを見守った。体が震えそうなのをこらえながら。
でもお父さんはきっぱりと「お断りします。居座るなら警察を呼びますよ」と言ってくれた。
それでその怪しい記者かなにかは帰っていったようだ。
美波は心底ほっとしたものだ。
そのあとお父さんもお母さんも、「お父さんたちが守るから大丈夫」と言ってくれて、美波はもう一度、安心することができた。
そして週末。
日曜日に北斗が美波の部屋にやってきた。
「まだちょっとすることがあるから、手短でごめん」と言ってから、切り出した。
「明日は学校、一緒に行こう。ちゃんと全部片付くことになるから」
いつまでも休んでいるわけにはいかないし、それに美波は北斗を信じていた。
絶対に守ると言ってくれたことを。
だから「わかった」と答えた。
その夜は寝付けないということはなかった。
信じていたのだから。
北斗のことを。
きっと全部、解決する。
悪いことは起こらない。
少し寝つきは悪かったけれど、美波はすぅっと眠りに吸い込まれていった。
北斗が「そうしたほうがいい」と言ったのだ。
「学校でなにか危ない目にあわされるといけないから」
その言葉に、美波はぞくりとした。
でも実際にそういうことが起こる可能性はじゅうぶんにあるのだ。ありすぎるくらいだ。
それにもっと怖いと思ったこと。
「マスコミが来るかもしれない」
北斗が静かな声で言ったこと。
北斗は人気モデルとはいえ、テレビなど大きなところには出ていない。
だから大人や世間を巻き込んだスキャンダルになる可能性は低い。
でも、面白おかしく書きたてるネットニュースなどには狙われてしまうかもしれない、と。
そして学校を休んでいる間、実際に一度、起こった。
夜、訪ねてきたひとがいた。
だがお父さんやお母さんにも話したのだ。
北斗が、同じように。
そのためにお父さんが出てくれた。ドアは開けなかったけれど。
「話を聞かせてくださいよ」と言っているのがかすかに聞こえて、美波はリビングのドアからそっと顔だけ出して、それを見守った。体が震えそうなのをこらえながら。
でもお父さんはきっぱりと「お断りします。居座るなら警察を呼びますよ」と言ってくれた。
それでその怪しい記者かなにかは帰っていったようだ。
美波は心底ほっとしたものだ。
そのあとお父さんもお母さんも、「お父さんたちが守るから大丈夫」と言ってくれて、美波はもう一度、安心することができた。
そして週末。
日曜日に北斗が美波の部屋にやってきた。
「まだちょっとすることがあるから、手短でごめん」と言ってから、切り出した。
「明日は学校、一緒に行こう。ちゃんと全部片付くことになるから」
いつまでも休んでいるわけにはいかないし、それに美波は北斗を信じていた。
絶対に守ると言ってくれたことを。
だから「わかった」と答えた。
その夜は寝付けないということはなかった。
信じていたのだから。
北斗のことを。
きっと全部、解決する。
悪いことは起こらない。
少し寝つきは悪かったけれど、美波はすぅっと眠りに吸い込まれていった。