元勇者、ワケあり魔王に懐かれまして。
「でも、私は私の先祖がレセントを治めていたと聞いたわ。タルツという名の人間なのだけど……。その方を称えて私の国はタルツという名になったの。知っている?」
「父の代に興った若い国だということ以外はわからない」
(四百年より昔からはあったけれど、せいぜいその程度の歴史しかない国ってこと……?)
「どういうことなの」
もう何度思ったかわからないそれが唇からこぼれ出る。
だが、いい加減この状況や、シュクルとの噛み合わないやり取りから、ある程度の予想はついていた。
(たぶん私は嘘を教えられていた)
そう思ってしまった自分に嫌悪感を覚えなかったとは言えない。
「父の代に興った若い国だということ以外はわからない」
(四百年より昔からはあったけれど、せいぜいその程度の歴史しかない国ってこと……?)
「どういうことなの」
もう何度思ったかわからないそれが唇からこぼれ出る。
だが、いい加減この状況や、シュクルとの噛み合わないやり取りから、ある程度の予想はついていた。
(たぶん私は嘘を教えられていた)
そう思ってしまった自分に嫌悪感を覚えなかったとは言えない。