君じゃなきゃ。
先輩は出来上がった資料をあたしの机の上に置いた。
「これでいいか相川さん見てくれない?」
「そんな!一応見ますけど……先輩が作ったものにあたしが口出しする隙間なんてないですよ」
「いやいや、結構抜けてるところがあるんだよね」
先輩謙虚だなぁ……。
すごくやり手なのに、全然気取った態度取らないし……。
先輩が朝一で仕上げた資料に目を通していると、その資料を一緒に覗き込むかのように先輩が近づいてきた。
「よ~く見てね?ホント抜けてるとこ多いと思うから……」
「そ……そんなこと……ないと思います……けど?」
先輩の息がかすかにかかる……。
その距離にあたしの心臓は跳ね上がるばかり……。