羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。【番外編 2021.5.9 UP】
そんなことを考えながら会社のビルを出ると、みゆ、と私を呼ぶ声が聞こえて、
どきりとして声の先を見ると、先輩が立っていた。
金曜にまた来そうな予感がしてたけど、その予感は外れたらしい。
嬉しいほうの誤算だ、と思ってから、私は嬉しく思っているのか、と自分の感情にやけに驚いた。
先輩は驚く私を見て笑うと、
「仕事ちょっと早く切り上げられたからさ。一緒に行くのは断られても、一緒に帰るなら帰ってくれるかと思って」
と意地悪く言う。
そのせいでまた朝のキスを思い出した。
先ほども思い出しているのに何度思い出すのだろうか。先輩のこと言えないくらい、私は変になってきているのかもしれない。