羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。【番外編 2021.5.9 UP】
「でも、愛が重くて押しつぶされそうになってるのかと思ってたけど、なんだか違うようね?」
宮坂さんは言う。
「え?」
「羽柴先生がいないの、寂しそうだから」
正直、先輩の出張を最初聞いたときは嬉しかった。
嬉しかったけど、4日経った今、嬉しくはない。
なんだか先輩の顔が見れないと落ち着かない。先輩の熱を思い出して、それをどう発散していいのかもわからずに、一人悶々としている。変な夢もやたら見るし……。
やっぱり生霊だろうか。お祓いとか行った方がいいのだろうか……。
「彼氏の不在が寂しいなんて、もうすっかり普通のカップルねぇ」
「そうなんですかね……。やっぱりいないといないでちょっと寂しい……のかもしれません」
これは認めるしかないのだろう。完全に毒されている気がしないではないが……。
宮坂さんは意外そうに私の顔を見る。
「あれ、今日はやけに素直ね」
「……ちょっと前まではラッキーって思ってたんですけどね。これだけ会わないの初めてだし、やっぱり離れてると違和感あると言うか……」
もしかしたら、あの金曜から日曜のサバイバルな3日間のせいかもしれない。
先輩と一緒にいると離れたくなるのに、不思議と、先輩といるのが当たり前になってきていて、先輩がいないと自分の身体の一部がないみたいに感じる。
身体が、記憶が、全部先輩を覚えてる。
ほんと、こんなこと今までなかった。自分で自分が怖い。