羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。【番外編 2021.5.9 UP】

 それを伝えに会議室に行くと、宮坂さんと、新田先生、先輩が楽しそうに談笑している。
 私は羽柴先輩が楽しそうに笑っている姿にちくりと胸が痛んだ気がした。

 先輩は私の顔を見ると、おいで、と手招きする。

「宮坂さん、柊さん。今夜時間ないかな。先週、歓迎会したばかりで申し訳ないけど。せっかく新田先生が加入したことだし先に軽い歓迎会。ちゃんとした歓迎会の前に、若者だけで行っちゃおう」
「はい、もちろん大丈夫です!」
 宮坂さんが答えと、それに先輩は笑う。
「嬉しいです」
と新田先生も笑った。その笑顔を見て、宮坂さんもまた楽しそうに笑う。

 いつの間にか宮坂さんと新田先生の雰囲気がすごくよくなってる、気がする。
「柊さんは大丈夫?」
「……えっと」
 悩んで宮坂さんを見ると、宮坂さんは、頷いて、と言うような顔をしているような気がして、私は頷く。すると、宮坂さんは笑った。

 あ、良かった……。私、間違ってないよね?

 そのとき、部長のことを思い出して、
「申し訳ありませんが、あと5分ほどお待ちいただけますか」
と言うと私は会議室を後にした。

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