まだ、青く。
「それ、ぼくの仕事だから。渉は黙ってろ」

「すんません、部長...」


渉がぺこりと頭を下げると、その大男は渉を開放してあげた。


「トミーめっちゃ身長伸びたね。何センチ?」

「185です。渉と20センチ差です」

「それ、言わないで下さい!コンプレックスなんですから!」


涼介くんは昨年もぐんぐん身長が伸びていたけど、まさか180センチを越えていたとは...。

身長の伸びと共に心も大きくなったみたいで、今では頼りになる部長になっていた。

夏休みだから他の部員は来ていなくて挨拶は出来なかったけど、新聞の文章を読み、皆で協力して作っているのが手に取るように分かった。

それに、飾られている写真も全部ピースサインや笑顔で彩られていて、見ていて心がぽかぽかした。

私達が繋いできたものがこうして後輩に受け継がれ、また次へと繋がれる。

その一部になれて、その素晴らしさを実感できて、私は胸がいっぱいになった。

千先輩に出逢えて、

潤ちゃんと親友になれて、

兆くんと腹を割って話せる仲になれて、

涼介くんという頼りになる後輩を持てて、

私は報道部の一員になれて本当に良かったと改めて思った。

これからも、ここで生まれた絆を心に抱いて、時に思い出し、時に頼りながら生きていこう。

皆と過ごした時間も、

皆と作った思い出も、

全部全部私の一部なのだから。
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