ややぽちゃ姫と3人の王子様


 望愛の家にもいない。

 ムッチーの家にもいなくて。

 必死に探し回って見つけたところは、ジョーのお墓の前。

 墓石に向かって、望愛はぼそぼそと何かをつぶやいている。



「お兄ちゃんのせいだからね……お兄ちゃんが私にあんなメッセージを届けたから……」



 墓石をグーで叩きだした望愛の背中に、僕は小声を吹きかけた。



「望愛?」


「ひゃっ! なっ…なんでここにっ……あ、あ、雨ちゃんが……?」



 ウサギみたいにぴょんと飛び跳ねた望愛。

 真っ赤な顔で墓石の後ろに隠れちゃった。



 わかりやすいくらいの拒否反応。

 そんなに僕のことが嫌いなの?

 悲しみがこみあげてくる。

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