ややぽちゃ姫と3人の王子様
「アメが作る朝ごはんも、
食べないつもりかよ?」
「……うん」
「ダイエットするって決めたんだろ?
朝マラソンくらい、俺が付き合っ……」
「だからもう!
私は二人から、
卒業するって決めたんだから!」
滅多にないくらい優しい、
むち君の声だったのに。
遮るように、私は声を張り上げてしまった。
「あっ、そ」
むち君は、
壁に突いていた、手の平をひっこめ
私に愛想をつかしたように、
深いため息を、苦しそうに吐き続けている。