狙われてますっ!
「っていうか、キウイサンドとか好きなんだあ。
 渡真利さん、可愛い~」
と輝美は言って、

「……あんたはもう日坂さんでしょ」
と真琴に冷ややかに言われている。

 キウイサンドが好きだと言うだけで、可愛いとか言われるんだな、イケメン様は、
と思いながら、汐音はそのキウイサンドを端に置いて、自分の握ったおむすびを食べていた。

 みんなと話しながら、ははは、と笑っていると、真琴が、

「あら、汐音。
 食べないの? キウイサンド」
と訊いてきた。

「いやー、私、喉がイガイガしちゃうんで、苦手なんですよね~、キウイ」

「なんで取り合ったの? それ……」

 いや、弾みで……。
 目の前にあったので、とよくわからないことを言いながら、汐音は、
「あげます」
とみんなに譲ってみた。
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