思いがけないFirst kiss

「睦のファーストキスって、いつ?」


何そのふいをついた攻撃。しかも強烈なパンチ。思わず飲んでたお茶を
ふき出しそうになった。
ていうか私のベッドで少女マンガ読みながらゴロゴロするな。



「...直也くん」


「はいはーい」


「問題です。私は彼氏いない歴何年でしょう?」


「14年と約4ヶ月、まあ要するにイコール年齢ってことだねー」



はいそうですそのとおりです中学3年になったというのにまだ誰とも
付き合ったことありませんよ第一そんな私がいったい誰とチューする
んだよありえないっつーの私はアンタと違ってフシダラじゃないの!



「イイコト教えてあげようか睦ちゃん」


「直也から吹き込まれたことなんて今まで役に立ったこと一度もないから
けっこうです」


「2年前の今日だよ、睦のファーストキス」



何をいっているんだろうこの男は。2年前の今頃といえばまだ中学生に
なって数ヶ月しか経ってなくて、彼氏彼女なんてドラマの世界の話だと
思っていたし、同じクラスの男子ともまだ微妙に打ち解けきれてなかった。
それは直也だって知ってたはずだ。なのに一抹の不安がよぎる。



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