突然ですが、イケメンアイドルの妹になることになりました!①
「ひまりちゃん!どうだった?」


スタッフが部屋を出ていくと
純大がいつもの無邪気な様子でとんできた。


「ジュンちゃん!外では…」

蓮に軽く注意される純大。

「あ、ごめん。杏奈だよね…」


髪をぐしゃぐしゃっとして、私をチラッと見る。


「杏奈だけどさ、やっぱりひまりちゃんなんだもんなー」

さっきまでのオーラが少しやわらいで、私の知っている純大に戻った気がした。


「…すごい格好良かった。」

「え!俺?俺?」

身を乗り出してきて
パタパタとおしりにしっぽが見える気がする。

「ふふ。うん、ジュンちゃん、格好良かったよ。」

「うわー!嬉しい〜」


本当に嬉しい時は笑って
悲しい時は泣く、そんな人だと思った。


感情がとぼしい、私とは真逆だ。

こういうタイプの人は苦手だと思っていたけど
純大は違う。

人を惹きつける力があるんだと思う。

こういうのも一つの才能なんだ。
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