蜜溺愛婚 ~冷徹御曹司は努力家妻を溺愛せずにはいられない~


 そのまま少し強引に柚瑠木(ゆるぎ)さんの胸の中に閉じ込められて……柚瑠木さんらしくないその行動に驚きながらも、そんな彼の新たな一面に私の心臓はドキドキしてて。
 柚瑠木さんだって分かってないでしょう?私が貴方の言葉や行動にこんなに胸をときめかせている事を。

「あ、あの……柚瑠木さんっ、私も……」

 私の背中に回された柚瑠木さんの腕の力は、いつもより少し強くて。それだけでも十分幸せなんですけれど、もう少しだけ欲張りになってしまって……

「何ですか?いまさら僕に抱きしめられるのが嫌だなんて聞いてあげる気はないですよ?」

 普段言ってくれないような強気な台詞にクラクラしてしまいそうになります。こんな風に柚瑠木さんが私を必要としてくれるなんて、信じられないくらいで。

「そうではなくて、私も……柚瑠木さんの背中に腕を回したいんです。少しだけ腕の力を緩めてくれないと私は貴方を抱きしめられないので……」

 そうやって柚瑠木さんにお願いすると、彼はゆっくりと腕の力を緩めてくれました。私が彼の大きな背中に必死で腕を回していると……柚瑠木さんが大きく息を吐いたのが分かりました。

「大人しくしてくださいって言ったのに、そうやって月菜(つきな)さんは僕を振り回すんですね。僕だって貴女にずっと優しく出来る訳じゃないのに……」


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