彼氏君と秘密

私にだって一応好きな人はいる。

でも私はちょっと赤面症で、その人が近くにいたり、話題にのぼっただけで……


「あっ、心!!殿下いるよ殿下!!ほら、窓の下見てみな。」


友達の美雪にうながされ、教室の窓から下を覗き込むと、

いた。

殿下こと田上くん。

私の好きなひと。


「心ー?また顔が真っ赤だよ?」


殿下を見て赤面した私を含み笑いをした美雪がからかう。


「美雪!!そう言われると余計赤くなるから言っちゃだめって言ってるのに……」


美雪は「ごめんごめん」と言って私の頭を撫でる。


「でもどこがいいのかね〜?殿下は無口なのに」
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