恋愛アレルギー
「最初はなにか言われるかもしれないけど、船見くんが嫌な顔をしなければ大丈夫だよ。それに、帰り際に告白するならタイミングが沢山あるでしょう?」


「そうだけど……」


それでもあたしは勇気がでない。


すると咲子はあたしの手を握り締めた。


「大丈夫だって。好きでもない子を映画に誘ったりはしないんだから。ね?」


「う、うん」


そうだ。


あたしは船見くんと一緒に映画を見に行ったんだ。


それはあたしにとって大きな自信になることだった。


「きっと大丈夫だよね?」


「うん。愛美なら大丈夫だよ」


咲子に背中を押してもらったあたしは、勇気を出すことにしたのだった。
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