SNSストーカー
ぶつぶつと口の中で呟き、自分に言い聞かせる。


そうすることでだんだん心が落ち着いてくるのだ。


あんなやつらのために感情を爆発されるのはバカらしい。


そんなことは、絶対にしない。


やがて笑い声は離れていき、トイレにはずぶ濡れになった俺がひとり取り残された。


「順くん大好き」


ポツリ。


呟いた。


そうすると自然と口角あがる。


ついさっき、水をかぶる前に見つけたなっちゃんの最新投稿だ。


《純くん大好き~っ!》


それはまるで恋する乙女のような投稿だった。
< 28 / 141 >

この作品をシェア

pagetop