死にたがりな君と、恋をはじめる
……ふぅ。よし、行こう。
私は高鳴る鼓動を手で押さえて、息を吐いた。
フェンスを振り返って、私は晴れやかな気持ちで笑った。
さようなら、この糞ったれな世界。
さようなら、……馬鹿な私。
私は背中へ体重をかけて、とんっと軽く飛び降りた。
風が頬を叩き、髪が上のほうになびく。
私はぼんやりとした様子で、うっすらと目を開けた。
……そういえば、今日は星が綺麗だ。
こうして星を眺めるのは、久しぶりかもしれない。なんて、
こんな状況で考える私はまだ余裕があるみたいだ。
そっと目を閉じる。
あぁ、即死できるのかな、それとも痛いのかな。
そういえば、自殺に失敗して、
体全身がぐちゃぐちゃになったっていうニュース、見たことあるな。
頭から落ちれば大丈夫か。
苦しんで死ぬのは面倒だから、選べるなら即死で頼みたい。