これだから、先生はズルい。

横向きに流れる涙。


パジャマが少し汗ばんでいるのがわかった。






「…はあ…」






ゆっくりと体を起こしながら、見ていた夢を思い出してため息が漏れる。


最近、また同じ夢を見るようになった。


すごく…嫌な夢。


ベッドを降り洗面所へと向かう。






「紬ー?起きたのー?」


「…起きたよ」






朝から元気いっぱいなお母さんの大きな声がキッチンから聞こえる。


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