爆発したセクシャルマイノリティより愛をこめて

そして爆発

相手は既に僕が恋していることに察しがついていて、僕もそのことに気づいていた。

僕が、「いつ僕の気持ちに気づいたの?」と聞くと

「一回離れて、もう一度近づいてきたとき」

と答えた。

え、早っ!

さすがにそんなに早く気づかれていたとは思わなかったから、驚いたし恥ずかしかった……。

告白した後も、友達関係は変わらず、葛藤は無くならなかった。

それに加えて、性自認についての悩みが加わり、あるとき僕は


爆発した。


高ーのときと同様、夜中に家を飛び出した。

今度はケータイを持たずに飛び出した。 

暗闇の中に光る青信号に引かれるようにして、ただ、早足で。

僕が辿り着いたのは、何度か行ったことのあるカラオケ店だった。

お金も持たず、受け付けもせずに部屋に入り、警察のご厄介になった。

そのときの僕を見た警察の方に言われて、すぐに入院した。

二度目の病気の症状、そのときが急性期だった。
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