むすんで、ひらいて、恋をして
翌朝、少し早い時間に起きると、キッチンに夜勤明けのアリスの母さんの姿があった。



俺に気づくと、人の良さそうなアリスの母さんが、にっこり笑う。



アリスの母さんは、ちょっとした仕草がアリスに似てる。



美人だけど、ふわっと柔らかくて、どこか可愛い感じがする。



「おはよう、莉生くん。お弁当、アリスの分も作っておいてくれたのね。いつも、ありがとう」



「……いえ。あの、アリスは?」



「それが、もう学校行っちゃったのよね。めずらしいわよね、こんなに早く」



「へえ……」



それにしても、早すぎないか?



アリスに限って補習とか追試があるはずがないし。



冷蔵庫を開けると、昨日作っておいた弁当がひとつなくなってる。



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