むすんで、ひらいて、恋をして
「今も怖い?」



「昔ほど怖くはないよ」



そう言って、アリスがいつもの笑顔をみせる。



「そっか、もし怖くて眠れないようなら、呼べよ。俺が子守り歌うたってやる」



「いらないし。むしろ迷惑で眠れない」



「ははっ。じゃ、部屋行くな。アリスももう寝るだろ?」




「ん。もう寝るよ。おやすみ、莉生」
 


言いながら、動く気のなさそうなアリスをちらり。



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