むすんで、ひらいて、恋をして
「怖くないしっ!」



そのとき、バリっと空が割れる音がして、ぴょんと小さくアリスが飛び上がる。



ったく、素直じゃねえな。



仕方なく、黙ったままアリスの隣に座る。



「……なにしてるの?」



「ん? 俺も、ちょっとテレビとか、インスタとか、いろいろ?」



「……いいよ、先に寝て。怖くないもん」



「はい、はい。意地はってるアリスも可愛いよ」



わしゃわしゃとアリスの頭をなでると、その手をパッと払われた。



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