むすんで、ひらいて、恋をして
翌日の教室では、相変わらず莉生の話題が絶えなくて。



ちくちくする胸の痛みもおさまらない。



「水島くん、また告白されたらしいよっ!」



「水島くん、今回は『好きな子がいるからつきあえない』って断ったんでしょ!」



「えええっ! そうなの⁈」



聞こえたきた会話に、ドキっと心臓が鳴る。



……そっか、莉生、好きな子がいるんだ。



一緒に暮らしてても、知らないことって、たくさんあるんだな。



こんなこと、今まで全然気にならなかったのにな……。



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