むすんで、ひらいて、恋をして
「なんかもう、アリスのこと、他のだれかに譲れないくらい好きで、止められない」



上谷に伝えると、上谷がぐっと喉をならす。



「いや、なんかもう、俺はお前に惚れそう。誤作動するから、やめろ」



「………お前こそ、そのネタやめろ」



軽く上谷を殴るふりをすると、上谷がひょいっとこぶしを避ける。



「冗談だよ。けど、あんまり暴走しすぎるなよ。お前だって相当目立つんだから、春宮さんだって戸惑うだろうし」



……上谷の言う通りだ。



それでも……




アリスにたいする想いが強くなりすぎて、感情をコントロールできる自信がない。



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