保健室で、君と最後のキス
「いや、無理です!」
「さすがに冗談だよ」
「え、あ…。」
冗談か…。
私の反応を見て、ははっと笑う八神くん。
なんか、この人には振り回されそう…。
「じゃあさ、LINE交換しない?」
「あ、うん」
私はポケットからスマホを取り出し、八神くんのIDを入力した。
ピロンッ
「できたよ」
「ん、ありがと」
男の子とLINEを交換するなんて、日向以外で初めてだ。
少しドキドキする。
「…ま、困ったことがあったら連絡してきなよ」
「うん、ありがとう…」
もしかしたら、これで相談に乗れる人が一人増えたかも…。
「あ、そういえば八神くんって……」
"どうして教室に来ないの?"
そう聞こうと思ったけど、なぜか聞いてはいけないような気がした。
ん?とした表情で私を見てくる八神くん。
「やっぱりなんでもない…」
「あ、そう?」