保健室で、君と最後のキス
はじめてのデート
「…八神くん、向かう方向間違えてない?」
「なんも間違えてないよ」
すました顔を見せる彼の隣で私は密かに脅えていた。
今、私は八神くんと電車に乗って どこか へと移動している。
電車に乗ってること自体は別に何も脅える必要はないのだけれど…
デート(仮)するような場所がある街は、私達が向かっている方向とは真逆の位置にあるのだ。
むしろ、今私達が向かっているのは目立った建造物はない田舎町。
私、そんな所へ行って一体何されるの…?
もしかして、どこかへ埋められる!?
最近推理小説を読んだせいで、様々な妄想が膨らむ。
その不安を更に高揚させるかのように、電車は真っ暗なトンネルの中へと入っていく。