LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました
少し道に迷いながら、その新しい新居へと辿り付いた。



「お前、メール送って来てから帰ってくんのがおせぇ。
倒れてんじゃないかって心配しただろ?」


私がリビングの扉を開くと、
心配そうに篤がこっちに歩いて来る。


「お前の携帯つながらねぇし」


「ああ。この新しいスマホあんまり充電無さそうだったから、
電源切ってたんだった」


そう言って、私は鞄からその真新しいスマホを取り出した。


「何の為のスマホだ。
出掛けるなら常に電源入れとけ!」


口調は荒いけど、別に怒っているわけではないのは、段々と分かって来た。


そして、こうやって心配されている事に、幸せを感じる。



「てめぇ、何笑ってんだ?」


「え、いや…」


ついつい、ニヤニヤとしてしまった。


「つーか、どっか遊びに行かねぇか?
花子は可哀相だがちょっと留守番させて」


篤はそのつもりだったのか、
私が出掛けている間に身支度を整えている。


「あ、うん。行く」


これは、デートでは?と喜んでしまう。


篤との、初めてのデート。

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