LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました
食事を済ませ、風呂上がりにでもケーキは食べようかと、
洗い物をする。



それを終え、ソファーでテレビを観ているナツキの横に、ゆっくりと座る。



「クリスマスプレゼント、広子に用意して無かった。
それだけじゃなくて、誕生日も何もしてあげられなかった」



それを申し訳無さそうに、ナツキは私に視線を向けた。



「ううん。私も用意してなかったから。
ナツキの誕生日プレゼント、私は今年もあげてないし」


もしかしたら、来年は私達は笑い合い、
お互いの誕生日を祝い合えるかもしれない。



「広子…」


ナツキは私を両腕で引き寄せ、
覗き込むように顔を近付けて来る。



私の唇に、ナツキの唇が重なろうとしたその瞬間。


テーブルの上に置いていた、
私のスマホが鳴り出した。


それは着信音で、私とナツキは体を離して、その画面に目を向けた。


その名前を見て、心臓が止まりそうなくらいに、驚いた。



その名前は、成瀬遥…。

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