白猫王子と俺様黒猫~猫神の嫁なんてお断りですっ!~
 華ちゃんも警戒したような顔をして、佐助の方を見ている。

 佐助もさすがに「まずいことを言ったらしい」って思ったみたいで、「あ、いや……」なんて、口ごもっている。

 わわ、どうしよう。

 と、困ってしまった私も何も言えずにいると。


「ああ。この子佐助って言うんだけど、この辺に住んでて。最近、君のことを見かけるみたいなんだよ」


 白亜が穏やかに微笑みながら、淀みなく言った。

 最初から最後まで全部嘘なのに、あまりにも堂々としているから全然そんな風には見えない。


「え、そうなの……? でも佐助くん、だっけ? あなたのこと、私見たことないけど……」

「まだ引っ越してきて、そんなに日が経っていないからね~」


 華ちゃんの疑問にも、動揺せずにさらりと答えてしまう白亜。

 す、すごい……。

 肝が据わっているというかなんというか……。

 これが猫神候補の器なんだろうか。


「……そうなんだね」


 あまりにもはっきり言うからか、白亜の言葉を華ちゃんは信じたようだった。

 だけどどこか浮かない顔をしているように見える。

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