オフィスの華(令和版)Episode.0~スノードロップ~
「貴方の顔なんて一生見たくない…」

「…熱が下がったのは俺のおかげでしょ?」

「それは…」

悔しいけど、そうかもしれない。
「二人はどうするの?」

彼が椅子から腰を上げて、私の前で浴衣を脱ぎ、着替えを始める。

手足も長く、程よい筋肉質な体格。
「私が居るのよ…」
私は目のやり場に困り、彼に訴える。

「別に…いいじゃない…唯の関係じゃないし。それに君のだって全部見た…」

「貴方ね…自分が何したのか…理解してないの?」

「・・・理解している…」

「・・・」

着替えを終えた彼は再び私の前姿を現す。

「二人はどうするの?函館観光しないの?」

「出来ないわよ…風邪気味だし…」

「そう…じゃお土産は何がいい?蟹、ホタテ、鮭]

「・・・別に要らないわよ…」

「・・・分かった…適当に買って来るよ…じゃ俺は出て行くから…二人で仲良くして」

彼のせいで何もかもがグチャクチャだ。
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