地味同盟〜地味男はイケメン元総長〜
 疑問ばかりが頭に浮かぶけれど、美智留ちゃんはそんなあたしを置いて「もう一仕事」と呟くとまた皆に語り掛けた。


「これで皆日高を怖がらないよね?」

 そう確認するように聞いてから、続ける。

「でもさ、日高が元総長だったことって学校中に広まっちゃってるんだよね。それをどうにかしたいんだけど、何かいい案ないかな?」

 その言葉でまた教室内が騒がしくなる。


「やっぱり日高は怖くないって見て貰うしかないんじゃねぇの?」

「見て貰うって、そんなのどうやるのよ」

「えー? ファンシーな格好するとか?」

「丁度すぐに文化祭始まるじゃん。コスプレでもすればいいんじゃねぇの?」

「それいいかも!」


 何だか勝手に色々決められている状況に、陸斗は怒ってないだろうかと不安になって視線を向けると……彼は地蔵の様になっていた。

 無表情の様な、少し微笑んでいる様な微妙な表情。

 そしてその目は何かを(さと)った様な、達観(たっかん)したような遠い目をしていた。
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