桃色溺愛婚 〜強面御曹司は強情妻を溺愛し過ぎて止まらない〜
私は捻くれてて可愛くない妻なのに、この人はどうしてここまでしてくれるの? こうやって優しさをくれるのに、私が気にしている事には答えをくれなかったり。
いっそ思いきり傲慢な夫でいてくれれば、私だって強情な妻の姿だけを見せていられるのに。そっと被ったシーツを剥がしてくる彼から逃れるように、私はギュッと目を閉じる。
「……こっちを向いてくれないか、杏凛。君ときちんと向き合って話がしたい」
「嫌です」
そう言ったもののそれ以上は触れてくることも無く、静かに待っているだけの匡介さんに結局私の方が根負けしてしまって。
諦めるようにゆっくりと身体を匡介さんの方へと向ける。
「匡介さんて意外と粘り強いですね。普通の人なら私みたいな女の相手なんてすぐ止めてしまうのに」
これは本当の話で、私が見合いをした相手は匡介さんが初めてではない。私の病気や性格を理由に何度も相手の男性から断れれてきたのに、そんな私から匡介さんは離れようともしない。
「当たり前だ、すぐに諦めるられるならこんな手を使ったりしてまでいない。君が思うほど俺は潔い性格はしてないんだ」
「……意味がよく分かりませんが?」
何か深い意味があるようだけれど、それを私に教えるつもりはないような言い方。余計に気になる事を増やされて、こっちの方が何となく焦らされているような気分になる。