碧天の下で、純白の球、夏に泣く。
「え、俺いま声に出してた!?」
コクン、と小さく縦に首を振った風早さん。
「マジか‥。」
「マウンドにいる時の日向くんらしくないね。」
‥彼女といる時だけ、
こんな風に自分のコントロールができなくなる。
いつもならこんなことはならない。
どんなにピンチの時だって、
絶対に勝たないといけない試合でも。
なのに、
風早さんといる時だけ、
よくやらかしてしまう‥。
それは、
知らなかった自分を見つけてくれているようで、少しくすぐったい。