碧天の下で、純白の球、夏に泣く。



その涙は、
俺が1度見たことのあるものだった。



玄関にもひとつ置いてある、両親の写真。








俺の両親は、俺がまだ幼い頃から
仕事が忙しくて帰って来るのが遅かった。










授業参観も、PTAも、親子レクも。

両親は来なかった。












でも、地元の小学生野球チームの県大会の試合。


初めて、両親が仕事を休んでまで
俺の試合を見にきてくれた。



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