碧天の下で、純白の球、夏に泣く。

side 保田




「いけぇ、斗蒼ー!!」

「よっしゃツーベース!」


今日の斗蒼は、いつもと全然違う。


本当に‥すげぇ。


「‥保田、どうしたんだ今日の日向は。」

「監督も思いました?
いつもより‥めちゃくちゃ凄いっすね。」






さっき受けた球も、
スピード、
回転、
コントロール、
間、
球種‥。



斗蒼の本気がわかるような、そんな球。





「本当に、いけるかもしれねぇじゃん。」





『甲子園出場』
こんなにもその目標が近くに感じたのは、
初めてだった。




< 97 / 164 >

この作品をシェア

pagetop