【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング
「そーいえばほっくん、この間の合コンどうだった? 来てた女の子全員ほっくん狙いだったじゃん~!
どうなの?良い子いないの?」
合コンですって? 北斗を悪の道に引き込むのは止めなさいよ!
「あ~…連絡先は何件か交換したんだけど、やっぱりまだそういう気持ちにならないっていうか…」
北斗はちらりと私を気にして、あやふやな返事をする。
あーーーーーー、もうだから!こういう雰囲気になるからそういう話をすんなって私は言っているのよ。
にっこりと笑顔を作って二人の話を聞く振りをしながら、海にだけ見えるように彼を睨みつける。 その姿を見て、海は声を殺して笑っている。
「それにあの時は海の方がモテてたよ。 俺の周りに寄って来る女の子たちはさ、俺が阿久津フーズファクトリーの御曹司って事だけなんだと思うんだよね」
そんな事ないわ。声を大にして言いたかった。
けれど確かに北斗の周りはそんな女の子は多かった。 ルナの事がずっと好きなのは知っている。 それでも学生時代北斗は何人かの女の子と付き合ってきた。
基本的に北斗は女運がないのだ。 人の良い北斗は付き合っていた女の子たちにいいように使われていた。