【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング

「そんな事ないよ、ほっくん。 ほっくんの良い所は俺も良く知ってるしさ。」

「ありがとう。海は優しいな」

ほんわかした北斗と底抜けに明るい海…こうやって見たらどっちが年上か分かりやしない。
海は真ん丸の瞳を私へと向ける。

「ねぇ、レナちゃんもそう思うでしょう?」

「あ、はあ? まあ…あんたの言う通り北斗は良い奴だし」

「だよねー!!俺ほっくんには素敵な人と結婚して幸せになってほしー!」

口元がひくりと動く。 こいつは知っていてやっているのだ。 私がずっと北斗が好きで、振られた今も未練がましく忘れられないのを知っていながら。

応援して欲しいなんて思っちゃいない。 北斗は私では駄目であるのならば違う人といつか幸せになって欲しい。

けれどここまであからさまにされると…海に悪意を抱かないわけにはいかなかった。


私の気持ちを知っていながら北斗に新しい彼女が出来るように協力している。 そういう話を聞く私の身になってよ…!

そう言ってやりたかったけれど、彼らの会話を聞いて苦笑いするばかりだった。

近頃北斗と飲みに行っても海がセットで付いてくるのが鬱陶しくなっていた。  居酒屋から出ると夜だというのに肌に汗がじとりと張り付くような熱帯夜だった。

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