【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング
語尾を伸ばす独特の喋り方にイラっとする。
何がわざとなのよ。 何がいい加減気づけなのよ。
ぴたりと密着した肩の上を海の頭が置かれる。 ぐんっと近くなった距離に思わず硬直してしまう。
「だってー俺ぇ、レナちゃんが好きだしー
ほっくんの事なんて直ぐに忘れて欲しいしー
隙あらば狙ってますから!!!」
ごくりと唾を呑み込む音が聴こえた。 途端に海の体を両手でドンと突き放した。
「私はあんたのような軽い男は好きじゃないわ!」
拒否をしたつもりが海はヘラッと顔を緩め嬉しそうな顔をする。
「もぉーー…レナちゃんは可愛いなあー…そのツンデレな所が大好きなんだ」
悪びれもなくそう言う男の頭をぶん殴ってやりたかった。 可愛い?! ツンデレ?!一体何の話なの?!
海の中の私、一体どういう風に写ってるわけ?!
こいつ頭のネジが一本位ぶっ飛んでいるに違いない。 少し変わっている男だとは思ったが、ここまでとは…。
タクシーの車内の中少し大きめな声が出てしまう。 運転手がルームミラー越しにこちらをチラ見したのが分かる。