ロミオは、愛を奏でる。

「イト…」



後ろから聞こえるリョーちゃんの声が

急に真剣になった



「ん?」



リョーちゃんの腕が急にイトを包んだ



リョーちゃんの体温がさっきより近くなった



ドキン…



リョーちゃんの匂いに包まれる



「リョーちゃん…?」



ドキドキしすぎて身体が硬直した



どーしたの?

さっきまで笑ってたのに



リョーちゃん

今、どんな顔してる?



ドキドキ…

ドキドキ…



次に会う時はイトの結婚式かもな…

意外とキャリアウーマンだったりして…



さっきは突き放したクセに

リョーちゃん、なんで…



ドキドキ…

ドキドキ…



身体が熱くなる



ドキドキ…

ドキドキ…



「ごめん、イト
オレ、酔ってるかも…」



ドキドキ…

ドキドキ…



リョーちゃんの腕から開放されて

リョーちゃんのヒザから下ろされた



ドキドキ…

ドキドキ…



熱くなったのは

リョーちゃんが酔ってたから?



ドキドキ…



「じゃあ…またな…イト…
元気でね…

ジャケット持ってくね」



ハンガーに掛かったジャケットを

リョーちゃんが取った



ドキドキ…



リョーちゃん

ホントに行っちゃう



「リョーちゃん!」



リョーちゃんの後ろ姿を掴んだ



ドキドキ…



「ん?」



リョーちゃんは振り向かないで返事した



ドキドキ…



「リョーちゃん…元気でね…」



ドキドキ…



「うん…
イト、大学頑張れよ」



「うん…」



掴んだリョーちゃんのシャツが

イトから逃げた


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