また君と恋する
1つの部屋に運ぶだけだったので、引っ越し業者の運搬作業はすぐに終わった。
段ボールから物を出して────とその前に、そろそろ昼ご飯の時間。
「先に昼ご飯にしましょうか。引っ越しの日はバタバタして大変ですからお蕎麦を買っておいたのよ」
「虹心、お腹ぺこぺこー」
「ふふふ。すぐ用意しますよ。由麻ちゃん、志希君にも聞いてきてくれる?」
「えっ。私が……?」
「よろしくね」
断れる雰囲気ではなかった。
2階に上がって、【早瀬】の名札がかかった部屋の前で止まる。
どうしたものか。
すぐにノックすることができなかった。
どうせノックするんだから躊躇わずさっさとすればいいのに、ドキドキして……でも怖くて。
段ボールから物を出して────とその前に、そろそろ昼ご飯の時間。
「先に昼ご飯にしましょうか。引っ越しの日はバタバタして大変ですからお蕎麦を買っておいたのよ」
「虹心、お腹ぺこぺこー」
「ふふふ。すぐ用意しますよ。由麻ちゃん、志希君にも聞いてきてくれる?」
「えっ。私が……?」
「よろしくね」
断れる雰囲気ではなかった。
2階に上がって、【早瀬】の名札がかかった部屋の前で止まる。
どうしたものか。
すぐにノックすることができなかった。
どうせノックするんだから躊躇わずさっさとすればいいのに、ドキドキして……でも怖くて。