また君と恋する
ふぅ。

何度か深呼吸して、ようやく扉を叩いた。

コンコン。

「……」

もう一度、コンコン。

「……」

あれ?

さらにもう一度。
ノックしようとしたら、先に扉が開いた。

「うわっ!」

いきなり開いたものだから驚いて声を上げてしまった。

扉を開けた早瀬君も驚いたように目を見開いたけど、すぐにいつものぶっきぼうな顔に戻った。

「なに」

「これからお昼ご飯にするんだけど、お婆ちゃんが食べるかどうか聞いてきてって」

「いいの?」

「えっ。いいんじゃないの」
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