また君と恋する
下りてくる足音がして、上を見る。

そこにいた人物と目が合った。


「「えっ」」


お互いから驚きが漏れた。

すると、

「あら♡ こんなカッコイイ男の子も一緒なの」

陽気なお母さんの声が割って入った。

「今日からお世話になります、葉石です。こっちは娘の由麻。よろしくね」

状況を知らないお母さんが勝手に話を始める。

「……えっと。早瀬(はやせ) 志希です。よろしくお願いします」

「志希君は高校生?」

「はい。4月から2年生になります」

「そうなの。それじゃあ、由麻ちゃんと同い年だ。仲良くしてあげてね」

知ってるから! 余計なこと言わないで!

思わずお母さんの口を塞ぎたくなった。
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