同期はまさかの御曹司?☆ 番外編完結
あっという間に30分終わった。

1時間半歩いたし、見晴らしのいいところで休憩しようということになった。
私はリュックからチョコレートとクッキーを出した。
山登りって聞いて慌ててリュックにつっこんできたのだ。
元山岳部の一樹も同じことを思ったのか同じくチョコレートが出てきた。

疲れた時には甘いものなんだよね。
4人で休憩し、さて出発!と思った頃遠くに康祐達の姿が見えてきた。
さらにそのかなり後ろに女子3人が見える。
康祐達は彼女達の荷物も持ち続けているしなんだか顔が疲れているよう。 
仕方ない、余ってるチョコレートを分けてあげるため近付いた。  
でもさっき康祐に怒鳴られた私は顔を合わせるのが嫌で、あえてケントに声をかけた。

「ケント〜。なんだかみんなお疲れだね。大丈夫?これちょっとだけど食べない?山登りって疲れるから持ってきたの。うちは一樹も持ってきてくれたからまだあるし、よかったら…」

「ユイ〜!サンキュー。体力はあるんだけど精神的に疲れててさ。チョコレートもだけどユイが話しかけてくれたおかげで癒されたよ。」

「良かった!彼女達追いついてきたらまた私睨まれるから先に行くね。ごめんね。」

私はすぐに離れた。
ケントは私が彼女達に睨まれることがわかってるからすぐに手を振ってくれる。

私はみんなの元へ戻りまた歩き出した。
颯太がまた荷物を背負う。

なんだかんだいってもあと少しなんじゃ。
もともとハイキングにも使われるくらいの山って言ってたしなだらかだけどだいぶ登ってきたもの。
真由も汗をかいてはいるがまだ笑えるだけの元気がある。

その後一樹、私とまた交代して歩くこと1時間。山小屋が見えてきた。
半分くらいのグループがすでに着いていた。
私たちは荷物を下ろし、山頂からの眺めを楽しみながらおにぎりを食べた。
山で食べるおにぎりってなんで美味しいんだろう。
せっかくなので4人の写真を撮ってもらった。

さてさて、そろそろ下山し始めようかというところでようやく康祐達のグループが最終で到着した。

すでに半分のグループは折り返しており、私たちもそろそろ下山するつもり。

だいぶ遅いけど大丈夫かなぁ。
ちょっと心配になるが山頂へ付き女子達のテンションは上がったようだ。
荷物を下ろす慶太の腕に絡みつき写真を撮ろうとする。
さすがの慶太も、今荷物を下ろしたばかりで疲れているだろうに可哀想。慶太も顔がこわばる。
そんな慶太に気がつかないのか「笑って〜!チーズ!」なんて強引に写真を撮る。
ケントと康祐も2人に絡まれている。

3人とも顔が怖い。
いつも笑ってて楽しい3人がここまでって…。
しかも全然喋ってなさそうなんだけど。

私の胸はズキっと痛む。

私と真由が絡まれたくなくて逃げたのが良くなかったのかも、と。

真由も同じことを思ったのか私と目が合う。
小さな声で「なんか可哀想になっちゃうね。」と。
うん…。
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