同期はまさかの御曹司?☆ 番外編完結
「康祐の家、すごくない?タワマンってやつ?こんなところに住んでるの?康祐すごいね。」

「凄いのはじいさんだから。これ相続でもらっただけだから。」

「こんなところに住んでるのにあんな狭いうちに来てもらってたなんて恥ずかしすぎる…もうこないで。」

私の部屋がまるまる入ってもまだあまりあるリビング。
私の部屋のソファとは違う革張りのL型ソファセット。
窓は全面開けており、スカイツリーが見える。
これぞ東京って感じの部屋だ。
本気で私の部屋が恥ずかしい。
こんな凄い部屋に住んでいたのに私のテリトリーに入ってきていたなんて。どうして康祐の部屋に最初からみんなを誘ってくれなかったの?
私の部屋でひしめき合わなくてもみんなで座れたじゃない。私の部屋の狭いキッチンじゃなくてもここにシステムキッチンが完備されてるじゃない。
康祐に今日この部屋を見せられてなんだか自分がバカにされたよう…。

「ごめん、ちょっと調子悪いから帰る。」
私はそういい玄関へ向かうが手を掴まれる。

「ユイにはこの部屋に来て欲しかったんだ。でもユイにはここに来る前に俺と言う人間を見て欲しかったんだ。」

「うん、もう分かったから。」
私は康祐が私と同じだなんて思い違いしてたね。康祐は私たちと違うんだね。

「そうじゃない。俺の周りを見て評価しないで、俺と言う人間を見て欲しかったんだ!」

「…」

「俺はユイが好きだ。俺はユイと一緒にいたい。ユイは俺のこと友達としか思ってないのかもしれないがこれからは俺だけを見て欲しい。」

「康祐?」

康祐は私の手を引きギュッと抱きしめてきた。
康祐の胸の音が私の胸に伝わってくる。
私の胸も呼応する様に早まる。

「ユイ、俺と付き合って欲しい。ユイを幸せにする。ユイと幸せになりたい。」

「康祐…。」

「初めて会った日から俺はユイのことが頭から離れないんだ。ユイのことで一喜一憂するんだ。ユイが笑えば俺も笑いたくなる。ユイが困っているなら俺が助けたくなる。ユイが泣いていたら慰めでやりたくなる。」

康祐の告白を聞いて私の心臓がさらに早まる。

私は康祐を仲間だと思っていた。
でも…本当にそう?
キャンプの時も康祐から目が離せない自分がいたのに気付かないフリをしてた。
瀬名さん達に絡まれてる康祐を見てヤキモキしてた。
営業をしてる姿を見かけるとドキドキしてる自分がいた。
料理してる康祐の隣にいたいと思ってた…。

「康祐、ありがとう。私さっきまで康祐のこと仲間だと思ってた。ううん、仲間だと思おうとしてた。けどね、ずっと無意識に康祐のことを目で追ってたの。康祐の素直なところも強引なところも、料理してるところも働いているところも見てた。私も康祐が好きなんだと思う。」

「ユイ、嬉しい。俺の気持ちが届いた。ユイに俺を意識して欲しくて色んなことしてきたのにちっとも意識してくれないから焦ってた。俺の気持ちが届いたんだな。」 

「うん。」

「ごめん、でも一つ話したいことがあるんだ。それを聞いた上で付き合うか決めて欲しいんだ。」

「…」

「俺はユイが大好きだ。ユイ以外考えられないくらいユイが好きだ。でも俺、鈴木康祐は鈴木商事の跡取りで今後トップに上がっていかなければならないんだ。俺しか子供がいないから小さな頃からそう育てられてきた。反抗したこともあるけど、やはり父の会社を継ぎたい、大きくしたいと思った。だからこれから先ユイのそばにいてあげられないことが出てくるかもしれない。ユイが泣いててもすぐに涙を拭ってあげられない日があるかもしれない。それでも俺をユイのそばにいさせて欲しい。ユイが寂しくないように努力させて欲しい。俺を、俺自身を選んで欲しいんだ。」
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