同期はまさかの御曹司?☆ 番外編完結
ガスコンロが用意されており2人でコーヒーを飲んでいたら先程の女子のところにいた男子がやってきた。

「なんか俺ら2人邪魔みたいでさ。こっちにいてもいいかな?」

「もちろん。コーヒーでも飲む?」

「ありがとう。本当はテント張りをやらせてて悪いんだけど、邪魔と言われちゃってさ。俺は真鍋、こいつは渡辺。よろしくな。」

「私は松本結菜、こっちは山本真由。よろしくね。」

私たちはまったりコーヒーを飲みながら昨日の自己紹介をここでもした。

真鍋くんも渡辺くんも決して鈍臭い感じじゃない。話していても話題が豊富で決して私たちを飽きさせない。かと言って不躾な質問とかあるわけでもなく、合コンのようなノリもない。ただ、いい人だなぁって感じ。
真由もそう思ったのかニコニコと話にのっている。

向こうはテントを張り終わったのにまだ捕まっているみたい。

どうしようかな。

「ねぇ、真由。そろそろ火を起こす??」

「そうだよね。私たちでやっちゃおっか。」

「康祐が得意っていうから待ってたけどみんなこなさそうだよね。」

私たちが話し始めると真鍋くん達が一緒にやってくれるという。
炭と薪を運んできてくれバーベキューコンロの中に組んでくれた。
手際よく着火させてくれ、頃合いを見て炭へと火を移していった。

「凄いね!あっという間に出来た。やっぱキャンプは火だよね。みんな帰ってこないしご飯どうする?そっちのグループはどうするつもりだったの?」

「うちらは定番のカレーにしよっか、と言ってた。」

「うちは康祐がダッチオーブンで何やら作ると言ってたけど私たちわからないんだよね。」

「とりあえずカレー作る?たくさん作って分けたらいいよね?」

「それもそうだな。」
向こうを見るが女子3人に囲まれうちのメンズたちは苦笑いしながらも戻る様子はない。

「豚?鶏?牛?」

「豚派!」

「じゃ、豚で。材料取りに行こー。」

真由がカゴを持ち材料を受け取りに行く。10人分のカレー。しかも半数は男子。15人分くらい作る?といい野菜をたくさん受け取った。
それを渡辺くんと真鍋くんが持ってくれ水場へ向かった。

2人は意外にも包丁も上手。
あの女子たちには邪魔にされたがこの2人って当たりなんじゃないの?

「さて、とりあえず炒めよう。」

私が鍋を火にかけ油を入れる。ニンニク、生姜の刻んだものを入れると驚かれる。

「ユイ、何入れてんの?カレーだよ??」

「うちのカレーはどっちも入れるよ。みんなの家入れないの?!

「マジかよ!初めて見た。」

「えー。ごめん、普通に入れちゃった。取る?」

「いや、ユイのカレー食べてみたいから入れてみよ。」

みんな私が作るカレーをおっかなびっくり…。
大丈夫だよぉ。
< 9 / 92 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop