同期はまさかの御曹司?☆ 番外編完結
野菜が炒まったところでお水を入れ、グツグツ煮始める。

その間にご飯も炊き始めた。

「ねぇ、そっちは明日から何するの?課題は3日目からだよね。」

「うちらは女子があんまり汚れることしたくないっていうからバドミントンとかしか考えてないんだよね。」

「女子だねぇ…」
ちょっと、真由。私たちも女子ですけど。

「そっちは?」

「私たちはカヌーと魚釣り。私、カヌーが好きだしみんなにも是非体験してほしくて。」

「いいじゃん!俺、沖縄でマングローブの中カヌーしたことある。サイコーだった。隣のおじちゃんがさ、腰が痛いとか言ってカヌーから降りて押し出してさ。浅いからとは言え沖縄までカヌーしにきたのに歩いて押して帰るって可哀想すぎたよ。カヌーと言ったらそっちの印象の方が強くなってさ。」

「ちょっとそんなの初めて聞いた!でも確かに腰痛くなるかもねー。コツを掴めばそんなことないけど進めようと無理にオールを回そうとすると腰ひねっちゃうかも。」

「お、ユイなんか上級者な感じ。なかなか東京だとカヌー出来ないし明日やるなんて羨ましいな。」
男子2人に羨ましがられてもさ。
女子っぽくないよね。


「そろそろルーを入れない?」

とーってもいい香り。
定番だけどカレーってやっぱ美味しいよね。
みんな好きだよね。

私たちはカレーを煮込みながらとうとうそばでマシュマロまで焼き始めた。
マシュマロって溶けてきたらすぐにリッツに挟むと美味いんだよ、と渡辺くんが教えてくれる。そしてリュックからリッツを持ってきてくれた。

「何これ!マシュマロだけでも美味しいと思ってたけどリッツについてる塩がいい感じ!ヤダ、止まらない〜」
真由の喜ぶ声があがる。
私も試してみるとめちゃくちゃ美味しい。

「渡辺くん、サイコー!!!」

なんならもうこのままのグループでいいんじゃない?
平和だし。

そう思っていたら5人は戻ってきた。


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