夜明けの光をあつめながら
私とお母さんの話に戻る。

「今日ね、七瀬が仕事に行っている間に、おばあちゃんを預かってくれそうな『施設』に相談した。
でも、どこもいっぱいみたい」

施設。
おそらく『介護施設』のことだろう。
最近お母さんの口から『介護施設』って言葉をよく聞くし。

確かに今は、『おばあちゃんがずっと家にいる状態』だから、お母さんは仕事を辞めて、去年からずっとおばあちゃんに付きっきりで『介護』をしてくれている。

ちなみに今のお母さんに収入はない。
もちろんおばあちゃんも。

一応おばあちゃんの『国民年金』はあるみたいだけど、それだけじゃ『私達三人』は生きていけないし・・・・。

・・・だから私は、高校には行かずに『仕事』をして、『我が星野家を養うお金』を作っている。
私が提案したから、別に『悔い』はない。

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